[2020-2]「Writing Training」特別ゼミの感想:ライティングスキルと論理力の向上に向けて

私たち6期生は、春休みにwriting training (WT) seminarに参加しました。WT seminarでは、1年生の後期にBook Reading Classで読んだ三つの本の内容に関するエッセイを書きました。WT seminarは、Writing essay⇒Peer review⇒Feedback⇒Discussion⇒Revisionというサイクルを1週間で行うものだったので、1か月間ライティングの練習を続けることができました。

このライティングセッションを通して、自らのレベルとライティング難しさを知りました。私は、恥ずかしながらライティングに真剣に向き合ってこなかったため、ライティングであまり苦労した経験がありませんでした。しかし、今回添削された私のエッセイは、ほぼすべての文章が添削されており、とても驚くとともにショックでした。同時に、文字を書くことには、自分が思っていた以上に客観性、正確性、論理性が求められるのだと実感しました。また、このセッションにおいて、他の学生のエッセイを読み、理解度や論理性に関してコメントを書くという作業がありました。友人のエッセイを読んだことで、エッセイを書くときの注意点やよりよいエッセイの構成について考えるきっかけを得ることができました。このライティングセッションを契機に、ライティングの練習を重ねなければならないと強く思いました。そして、ここで学んだことを英語の試験や日々の授業に活かし、レベルアップにつなげたいです。

週に1度のディスカッションでは、エッセイで書いた意見をもとに議論しました。エッセイの問いは、簡単に結論を出すことができないものばかりでした。例えば、私たちが読んだ本の一つであるマイケル・サンデルの「Justice」に出てきた問いの例を紹介します。

問い:1本の線路があり途中で2本に分岐しています。片方には5人の作業員、もう片方には1人の作業員います。ここに止めることができない暴走するトロッコが走ってきた場合、どちらか一方の線路にいる人を犠牲にしなければなりません。あなたがこのトロッコの運転手だった場合、どのような決断をしますか。

「Justice」に出てくる問いは、どの立場をとっても反論が存在します。なぜなら、問いが各々の正義や美徳に関するもので、一つの正しい答えがないからです。ディスカッションでは、Peter先生が私たちの意見に対して反論し、それに対して、再反論可能な理由を皆で考えるということをしました。このディスカッションを通して、自分の意見を貫くために、自分の立場に近い主義や理論を用いて説得を試みる練習をすることができたと思います。

このライティングセッションでは、生徒同士でエッセイを読み合うことや内容を議論することなど1人ではできないことが可能でした。この機会を提案し、忙しいなかエッセイを添削してくれたPeter先生と一緒にライティングセッションに参加した6期生の仲間に感謝します。

(後藤穂乃実)